介護における多職種協働の問題と改善案

介護業務は介護職員をはじめ、看護職員やケアマネージャー、理学療法士・作業療法士など様々な職種が関わる多職種協働が基本であり、他職種同士の連携によるチームプレイが重要です。

しかし、実際の介護現場では情報共有が不十分であったり、業務分担の見直しができていないなどの問題が多く、スタッフ同士のチームワークが乱れているケースは少なくありません。

この問題が常態化すると、業務効率の低下を招くだけでなく利用者の状態を正確に把握できなくなり、最悪の場合は大きな事故・トラブルに繋がる恐れもあります。

例えば、普段は見守り対応であった利用者に介助が必要になった時、その情報更新がチーム全員に行き届いていないと、転倒・転落などの事故を起こす危険性があるのです。

このようなトラブルを防ぐためには、スタッフ間の情報共有と業務分担の見直しをしっかりと行い、利用者の状態把握と業務の効率化に注力しましょう。

ミーティングでの口頭報告は勿論、ホワイトボードやファイリングでいつでも確認できるようにしたり、PCやタブレットなどの電子端末を活用して常に情報伝達ができるようにするなどの工夫が必要です。

また、チーム内の業務分担を見直し、スタッフ一人一人が全員の役割を把握しておくことも大事です。

業務分担を見直すことで、同じ利用者に何度も対応したり、一人が大量の業務を抱え込んだりするミスが無くなり、業務の効率化が図れます。

適切な介護サービスの提供を行うためにも、スタッフ同士のコミュニケーションを怠らず、チームワークの向上を目指して業務環境を整えましょう。

このようにコミュニケーションをはじめとする多職種協働は、介護の仕事を円滑に進めるための必須要素なのです。